11月中旬、JIコア50コンサルタントのセーラ・アキレス氏が東北の「ナマハゲの里」として知られる秋田県を訪れました。「ナマハゲ」はその鬼のような面と見慣れない衣装の異様な雰囲気に、子どもたちは恐れて「よい子になる」ことを約束すると言います。この風習は今も続いており、とくに男鹿半島およびその基部では、大晦日の日、鬼のような面と藁などで作った衣装をまとった「ナマハゲ」が家々をめぐって「怠け者はいねが。泣く子はいねが」と練り歩き、厄払いをしたり怠け者を諭したりしています。
昭和53年に「男鹿のナマハゲ」の名称で国重要無形民俗文化財に指定、また2018年にユネスコ無形文化遺産「来訪神:仮面・仮装の神々」のひとつとして登録されており、子どもたちにとっては怖い存在の「ナマハゲ」ですが、大人にとっては悪事や災いを祓い、豊作・豊漁・吉事をもたらす来訪神として、歓待されています。
今回の旅行中、アキレス氏は男鹿市にある「なまはげ館」を訪れ、各村から収集された150種類以上もあるナマハゲの面を見るなど、今なお謎の多いナマハゲについての知識を深めました。
ナマハゲの面は、各地域の人々から寄贈されたものでその一部は今日もなお使用されています。その材料は張り子の紙で覆われた竹ざるや木彫りのもの、杉の皮でできたものに麻やスギナなどを髪の毛として付けたものなど地域によって様々です。
また、この地で800年以上の歴史のある大龍寺にも訪れ、秋色にきらめく日本庭園を眺めながら、淹れたての緑茶をいただきました。
仏堂の中も大変興味深いものばかりです。天井には威風堂々とした金色の龍が描かれ、木製や金属製の古い仏像が仏壇や廊下沿い並べられており、永遠に響き渡るように思える巨大な鐘も見事でした。今でも営みを続ける寺院として、本堂には何百もの仏壇が納められており、地元の家族が親しい故人を偲ぶために訪れます。また、様々な儀式やアートショー、後援会、ヨガクラス、週末のマインドフルネス・リトリートの会場としても活用されています。
その他、「入道埼灯台」(「日本の灯台50選」にも選ばれています)、「男鹿水族館GAO」、「鵜ノ崎海岸公園」(「日本の渚100選」の海岸があります)なども実に印象的な場所でした。そして東北エリアはその土地特有の食文化についても有名ですが、アキレス氏は秋田県の名物「きりたんぽ」「ハタハタ」「石焼鍋」もすべて食することができたそうです。
男鹿半島での2日間は、総じてとても楽しかったです。私が出会った人々は皆、とてもフレンドリーで歓迎してくださり、自分たちの施設や歴史、文化を海外からの訪問者に一生懸命伝えようとしてくださいました。息をのむほどの美しい景色と食欲をそそる料理、そして豊かな伝統に目グラマれた男鹿半島は、東北を旅するなら必ず訪れるべき場所としてお勧めいたします。私も必ずまた、訪れたいと思っています!